自然栽培のお米│有機農法・特別栽培・慣行栽培との違い

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自然栽培という言葉はご存知でしょうか?

青森県のリンゴ農家である木村秋則さんが実践し提唱した農法で、「奇跡のりんご」の映画化とともに全国的にも耳にすることが多くなったと思います。

当店でお米を販売させて頂いている宮尾さん上野さんは、木村さんとの交流をきっかけに、お米の自然栽培に取り組んできました。

このページでは、自然栽培のお米作りについて紹介させていただこうと思います。

自然栽培(Natural Farming Methods)とは?

従来の農業というのは、生産性の向上のために化学肥料や農薬を多用し収量の増加と安定が追求されてきました。しかし、そういった農業によって栽培された作物が、人体に影響をきたす事が明るみになるにつれ、農薬や化学肥料の使用に疑問を持つ人が増えてきました。

今ではその流れも大きくなり、量販店で買える農作物にもにも各自治体の基準を満たした特別栽培農産物が増えてきたほか、農薬未使用で化学肥料を使用しない有機JAS認証を取得した農作物も流通されるようになりました。

体に優しい食べ物が多くなってきているのは非常に嬉しい事で、日本全体でも農薬や化学肥料に頼らない農業が広まっていけば、食生活もより安心・安全なものになっていくと思います。

そして今、新たに自然栽培と呼ばれる、農薬も肥料も一切使用しない農作物が持つ本来の生命力で栽培する農法が注目を浴びているのです。

自然栽培・有機栽培・特別栽培・慣行栽培の違い

オーガニックやマクロビオティックに興味のある方でしたらご存知かと思いますが、一般の消費者の方には農法の違いというのはイマイチ分かりにくいものだと思います。

まずはその違いから見ていきましょう。

自然栽培

一切の肥料・農薬を使用せず、自然の力だけで栽培する方式。

有機栽培

農薬と化学肥料を3年以上使用しない田畑で、動植物質の肥料を使い、安全でおいしい食糧を作ること。

特別栽培

化学合成農薬および化学肥料、双方の使用量が慣行レベルの50%以下で栽培すること。

慣行レベルは地域により違う。

慣行栽培

日本で最も多い栽培方法。

化学肥料と、害虫の駆除に農薬(化学薬品)を使った栽培方法。

自然栽培の第一人者「木村秋則さん」

奇跡のりんごをご覧になった方ならお分かりかと思いますが、農業において肥料や農薬を一切使用しないというのは誰も考えつかない事で、周りの農家さんからも当然のように白い目で見られた木村さん。ただ、その考えの信念は強く、後に自然栽培でのリンゴ生産に成功しました。

今では全国を飛び回り、同じような信念を持つ人達と一緒に講習会や勉強会を行うなど、自然栽培の普及に向け精力的に活動をされています。

農業の基本は自然栽培

自然栽培という言葉を聞くと難しいものように聞こえますが、人類の祖先たちはもともと自然栽培を行っていたと思います。

日本では弥生時代に稲作が伝わったとされていますが、肥料を使用するようになったのは飛鳥時代や奈良時代とのこと。それまでの数百年に至っては、自然栽培にて稲作を行っていたことになります。

1,000年以上の時間をかけて進化させてきた農業が、また原点に戻るというのには感慨深いものがあります。

自然栽培で作られたお米

日本人の食生活の中心を担っているお米作り(稲作)ですが、それこそ長い時間を経ながらPDCAサイクルを回し進化してきたと思います。逆を言えば、元に戻すことは大きなリスクがあったと思いますが、なんとか無事に栽培に成功しています。