「寄り添いの年」に


 あけましておめでとうございます。
 農業は一段と厳しい年を迎え、この厳しさは農業者だけでなく、消費者にもつながっていきます。
 国内農業が縮小すれば、消費者の「お気に入りの農産物」が店頭から消えかねません。
 積極的に農産物市場を外国に開放しようという国の政策には対抗できませんが、「お気に入りの農産物」のために、「寄り添い」が大きな鍵を握ると思います。
 生産者としては、消費者と環境のことを考え、農業に取り組むことが基本です。
 消費者としては、様々な品揃えの中から、作り方を含めて、「お気に入りの農産物」を見つけることが基本です。
 その上で、「お気に入りの農産物」を継続的に確保することが可能な状態なのかを調べ、必要な働きかけを行っていくことが必要です。
 例えば、ある品種の米がお気に入りだけれども、年々売り場で見つけられなくなるなど、手に入りづらくなっているのであれば、生産が縮小している可能性があります。
 今後とも、手に入れるためには、お米屋さんとも協力し、産地へ働きかけていく必要があります。生産の立場で「価格が安すぎる」のであれば折り合いの着く様に価格の性設定をするとか、「商品には自信があるのに販売が伸びない」のであればその良さをアピールしていく必要があります。
 同様に、生産の立場からも消費の現場に積極的な働きかけが必要です。
 お互いが、米屋さんなど(お米の場合)の助けもかりながら、お互いに納得のいく品質の農産物を、生産も消費も継続できる折り合いのつく価格で提供できるよう、そんな関係を築くことが「寄り添うこと」だと思います。
 はっきりしているのは、国内農業の縮小が今の政策のままでは確実であり、それは生産者にとっても消費者にとっても望ましいことではないということです。
 実践に移すにはいろいろと作戦も必要ですが、「寄り添い」の年となることを願っています。

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