春らしい雪が降りました。
春らしい雪というのは、何となく「降っても積もらなそうだ」とか「雪の粒の大きさがばらばら(小さいのも、大きいのも)」という感じです。
今日は、十日町雪まつりの2日目でした。
雪まつりについては、自分なりに思い入れがあり、いずれかの時に触れたいと思います(連載で)。
さて、農産物(というより食べ物について)大切なことは何でしょうか。
これをじっくり考えることは、貿易自由化促進のもとでは特に、思った以上に、大切です。
考える際には、「価格」は横に置いた方が良いと思います。
価格は、もちろん大切ですが、例えば実感としての景気(給与の手取りが減ったとか増えたとか)、消費税の動向(上がったとか下がったとか)、関税の動向(関税が高いほど価格は上がる)、輸出国の輸出補助金の動向(輸出補助金が多ければ輸入価格は下がりますし、輸出補助金が削減されれば輸入価格は上がります)などによって、価格は左右されやすいという特徴があります。
ですので「価格が安いものがよい」と考えても、価格は様々な要素で変わるので、いわゆる「本質」「普遍的な価値」ではありません。
では、食べ物にとって、考えるべき要素は何でしょうか。
考え方や状況によって、それぞれの加重は異なると思いますが、いくつか挙げてみます。
おいしさ、栄養価、安全性、生産方法が環境(まわりの生き物、土壌、生産者など)にどのような影響を与えているか、どのような考えで生産者が生産しているか、畜産物の場合は動物福祉(実は奥が深いと思います)などなど、様々です。
何が大切かについて、持続性は必要だと思いますが、それ以外に共通する答えはありません。
でも、それぞれの方が何を大切にするかは、最終的には、生産現場を規定することになります。
例えば、「安全性が第一」と多くの方が考えれば、生産現場もその方向をより重視していくことになります。残留農薬基準などの安全性基準も、より厳しい方向になると思います。
また、「栄養価が一番」なら、そのための肥料や栽培方法、栄養価に対する基準の明確化など、今とは違う展開があると思います。
価格は操作可能な不安定要素であり、「何を大切に考えるか」が、これからの日本農業の鍵を握っていると思います。
多分、農業だけでなく、産業全般、社会全般にも言えるのではないs\でしょうか。