今年の農業を振り返る
今年は、日本農業にとって大きな節目となりました。
TPPが発効し、日米貿易協定も今後発効します。
貿易に自由化というよりも、国内市場の開放が新たな段階を迎えました。
「消費者のニーズに合ったものが安く入ってくるのであれば歓迎」との意見もあるかも知れません。
しかし、「消費者のニーズに合っているか」を判断しづらくなる可能性があります。
例えば、農産物の残留農薬基準が大幅に緩和されているものもあります。これは、国産農産物の残留農薬が多いから安全性が担保できる範囲で緩和するというのでは無く、外国産農産物の輸入をよりスムーズに進めるという意味合いが強いと思います。
同様に、遺伝子編集が行われている農産物についての表示義務を設けないのは、消費者に遺伝子編集による外国産農産物の輸入をスムーズに行うためと考えられます。
このように、「消費者がしっかり吟味しようとしてもできづらい」方向になっています。
忘れてはならないのは、輸入農産物が増えることによって、て食品売り場の国産農産物売り場が縮小すれば、それが国内農業の縮小につながっていくということです。
つまり、何かあっても挽回できなくなってしまうのです。
日米防衛協定では、確実に、今後の交渉でコメが取り上げられ、輸入拡大が迫られることになると思います。
さて、どうするか。難しい問題です。