エイプリルフールにちなんだフェイクニュースです。
作り話です。
新潟県知事は、緊急の記者会見を開きました。
休日に、しかも、突然の記者会見とあって、会見場には緊張感は走りました。
知事は「人口減少が続くなかで、これを食い止めるには、新潟の産業を活性化し、『新潟で仕事をし、暮らしていくこと』の満足度を上げたい」と強調しました。
「観光で新潟の良さをPRし、一時的に移住者を増やしても、その次の世代(子供たち)が県外に転出しているのが現状であり、抜本的な検討が必要である。このため、きめ細かな対策を講じていきたい」「農業については、重労働であり、しかも、機敏な対応が求められる産業であるにもかかわらず、農業従事者は年々高齢化し、全国平均で65才を超えている。農作業事故も多く、他産業と比較しても、突出して危険な産業となっている。大切な食べ物づくりを担っている産業が危険であるとは何たることか」と強い口調でまくし立てました。
このため、「県庁の農林水産部と農地部を統合し、よりきめ細かな対策が取りやすい機構改革を行うこと」「県庁職員が農家に出向いたり、農業者の意見を聞く常設の機関を県庁に設けるなど、農業現場の現状を把握する体制を作ること」「全国の地方自治体や大学等との連携をすすめること」などにとりくみ、1年以内に「新潟県としての取り組み方針案」を取りまとめ、県民ぐるみの意見交換を行うこととしている。
とりわけ、全国連携については、問題意識を共有できる地方自治体や教育研究機関、農業者などを募集し、日本らしい農業振興・地域社会づくりを提案したいと意欲的でした。
知事は、「日本の国土も人口も限られている。みんなが幸せになれるような社会が基本である。国内産業はどれも大切であり、それらを守っていくとともに、日本の伝統技術も受け継いでいかなければならない。他国のご機嫌を伺うことはもうやめるべきである。そのために、知事として最大限の努力を行ないたい。一人ひとりが大切な主人公だ。サタデー県知事室を開催するので、直接県民の声を聞かせていただきたい。自分も汗をかく」と結びました。
記者会見後は会場が静まりかえり、沈黙の後、大きな拍手がわき起こりました。
通常は、一刻も早く記事を書くために記者は退席するのですが、「速報性よりも内容を深めた記事を県民に提供したい」と、知事を囲んでの討論が活発に行われました。
明日は、各社の意気込みが感じられる紙面となりそうです。